Q船舶のなかでも安全に過ごせるのはなぜ?

A実はバルブが役に立っています。

船舶のなかには100〜400台もの
バタフライバルブが使われています。

船舶の安全な運航を⽀える、オーケーエムの技術⼒

それぞれのバルブは船舶のさまざまな場所で違う役割を果たしており、⼀つとして⽋かすことはできません。また、船舶では出航後にバルブが壊れたとしても、洋上では修理することができません。オーケーエムでは船舶⽤バルブを通じて、船舶の安全な運航を裏側から⽀えています。

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安全に運航する

エンジンのオーバーヒートを防ぐバルブ

エンジンの冷却には、以前は汲み上げた海水で直接機器を冷却する方法が一般的でした。しかし、海水を使用するとごみ詰まりトラブルや配管の腐食が起こりやすいため、近年は海水で清水(真水)を冷却し、その清水を冷媒として循環させエンジン・発電機などを冷却するセントラルクーリング方式が採用されることが多くなっています。オーケーエムのバルブは、そのセントラルクーリングシステム内に使用されており、海水を汲み上げるための配管や、清水の循環に使用される配管の機能を支えています。

船舶のバランスを保ち、安全な航海を支えるバルブ

コンテナ船や自動車運搬船は、貨物を大量に積んだ状態で運航するように設計されているため、何も貨物を積んでいない空荷の状態では船体が浮いてしまったり、積荷の重量や積載量によっては片側に傾いてしまうなど、転覆・沈没の危険があります。それを防ぐために、海水をタンクに注入することで船舶のバランスを整えるバラスト水制御というシステムが導入されています。オーケーエムのバルブは、そのシステムのメイン構造でもある、船舶に海水を取り込んだり、排出するための配管に活用されています。

船舶の仕事を助ける

危険物を取り扱うバルブ

コンテナで輸送する積載物のなかには、重油や石油・原油・LNG(液化天然ガス)や各種化学物質など危険な流体も含まれます。そうした危険な流体もバルブで制御する必要があり、港にて荷物を積み下ろしするための配管や、船舶の燃料を貯蔵、エンジンに供給するための配管にもオーケーエムのバルブが使用されています。特にLNGは、-163℃という低温で保管・貯蔵するため、研究開発を重ね、極低温環境に対応することに成功しました。
さまざまな流体の特性・環境に合わせたバルブをご提案できることが、オーケーエムの強みです。

爆発事故を予防するバルブ

タンカーで原油やLNGなどを輸送する際には、発生する可燃性ガスがタンク内に溜まり、爆発を引き起こす可能性があります。そうした事故を防ぐため、不燃性のイナートガス(不活性ガス)と呼ばれる気体をタンク内や周辺の配管に充填し、酸素濃度を低くすることで引火を防ぐシステムがタンカーには備わっています。
そのイナートガス充填システムにもオーケーエムのバルブは使用されており、危険な流体を直接制御するだけでなく、安全に輸送できる環境を支えることにも貢献しています。

人が快適に過ごす

人が快適に過ごす

船上での暮らしには塩分が入っていない清水(真水)が必要です。しかし、一度航海が始まってしまうと海の上では真水を補給できないため、海水から真水を作り出す造水装置で調達します。そうした生活に必要な水を届けるための配管や、使用後の生活排水、甲板や船底に溜まるビルジと呼ばれる汚水を排水するための配管にもバルブが必要で、乗組員が快適に生活するための裏側にもバルブが一役買っています。

空気を循環させるバルブ

人々の過ごしやすい空間を保つために、冷媒配管内で気流や温度・湿度、空気をコントロールしなければいけません。その冷却配管内の制御を支えるのが、オーケーエムのバタフライバルブです。船舶には主に手動バタフライバルブが導入されており、熱媒の空気や水の制御に貢献しています。

環境に配慮する

環境保全を支えるバルブ

船舶のエンジンの排気ガスに含まれる大気汚染物質の排出を防ぐため、国際海事機関(IMO)により、近年NOx(窒素酸化物)/SOx(硫黄酸化物)の排出量削減規制が強化されています。そのなかでも一部の海域を運行する船舶は、NOx第3次規制に対応するため、選択式触媒還元脱硝装置(SCR)や排ガス再循環脱硝装置(EGR)の搭載が必要になります。エンジンの排気ガスは500℃を超える高温のため、SCR/EGRにはその環境に対応するバルブが求められます。オーケーエムは、2017年に世界で初めてMAN Energy Solutions社の認証※ 1を取得し、他社の追随を許さない耐高温・高シール性能を持つバタフライバルブを開発・製造しています。オーケーエムの高品質なバルブは、船舶排ガス用バルブ分野において世界シェアNo.1を誇っています。

  1. MAN社は船舶用エンジン世界シェア8割を誇る主要ライセンサー。MAN社の認証を取得するには高温実証設備の保有や、500時間(オーケーエム認証時には3,500時間)以上の実船搭戟試験が必要。
  2. 2023年2月現在、当社調べ。

生態系を守るバルブ

船舶のバランスを保つためのバラスト水には海水が使用されており、船舶と一緒に長距離を移動しています。そのバラスト水にはプランクトンや海藻、生物が含まれており、移動先で放出された際にはその地域の海洋環境に悪影響を与えてしまうことがあります。
この問題を防ぐため、2017年にすべての船舶においてバラスト水処理装置の設置が義務化され、バラスト水を無害化して排出することになっています。オーケーエムではバラスト水処理装置に必要なバルブも製造しており、海洋の生態系保護にも貢献しています。

知ってそうでよく知らない
バルブの「

バルブは暮らしを支えてくれる身近な存在です。しかし、身近すぎるためにそのポテンシャルの高さに気づいてもらえない存在でもあります。ぜひ、バルブの新しい一面を発見してください。

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